先日の日記・コラムでデュポンのライターの開閉音について書いた。デュポンがこれほど有名になったのは当然品質の良さ・伝統などが主な要因だろうが、あの「キーン」という開閉音も一役買っているに違いない。ご存知ない方のために説明するが、ライターの蓋をあけるとき、それはそれは美しいハイトーンで「キーン」(あるいは「ピーン」)という音がするのである。くだらないかとお思いだろうが、一度聴くと忘れられないほど美しい音がするのである。静かなお店でこのライターを使えば「あ、デュポンだ」と分かるほどだ。

 デュポンほどではないがZIPPOのライターも「カキーン」と心地良い音がする。ライターの開閉音などその機能にはまったく関係ないのに、それだけでそのものの価値が上がる気がする。(事実、僕は音が聞きたくて購入してしまった・・・。アホですね)

 小さい頃、父親と良く釣りに行った。父親が使っていたリールは糸を巻き取る時「チチチチ」と軽く上品な音がしていた。それを聞くたびに「僕も大きくなったらあういう音がする良いリールを買うぞ!」と思ったものである。(未だに買ってないが・・・)

 僕の弟は車のドアの閉まる音にこだわっていた。彼に言わせると某D国の車はドアの音までデザインされて作られているらしい。確かに弟の車はドアを閉めるとき「ドム!」と重く、いかにも頑丈そうな音がしていた。

 音に限らずモノには本来持っている機能とは無関係な部分に大いに魅力があったりする。いわゆる付加価値だ。僕自身は普通の人以上にそこにこだわってしまう。下手をすると機能なんて忘れてそこだけでモノを選んでいたりもする(やはりアホですね。)。

 人間もそうである。ルックスや学歴などの他に、思いもしないような部分(例えばしぐさ・声・目の色・手の形・・・)にその人ならではの魅力が隠されていたりする。僕はどうなんだろうなあ、と考えてしまった。

2010.1.19 家庭教師センター SGW  代表 佐藤 真史

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