家庭教師をしているとき、生徒の後ろにお母様が座って聞いている家庭があった。お母様としては「子供がしっかり授業を聞いているか」をチェックしたいのだろうが、あまりお勧めしない。後ろでお母さんが見張っていると、逆に子供は集中出来ないのである。指導中にチラチラとお母さんの方を見るし、「では、これは何cm?」と聞くと「5cm?」と答えた瞬間にお母さんの顔色を窺う。しかも違ってるし・・・。集中すれば出来るお子さんなのに・・・。
もっとすごい家庭があった。生徒のとなりでお母さんが僕の説明をノートに取っているのである。「子供が聞き漏らしても大丈夫なように・・」とおっしゃっていたが、そんなことをするから生徒は安心して聞き漏らしてしまうのだ。
長くやっているといろんな家庭がある。授業を録音していた家庭もあった。結局聞きなおす時間がなく、意味がなかったようだが・・。
どのご家庭も「我が子の成績をあげたい」という気持ちがそうさせるだろうが、どれもあまり効果が出ていない。結局、子供を信じてあげることが一番なのである。
2009.5.14 家庭教師センター SGW 代表 佐藤 真史