全部読むかどうか・・・

 「読む」ことは難しくない、と書いたがこれだけの長文を読みこなすのは少しやっかいだ。
 「全文を読む必要はない!設問で聞かれている箇所の前後3行だけ読めば良い!」
という先生がいるがこれは論説文の場合であって、物語文でやるのは危険である。(僕は論説でも全文読むべきだと思っているが。)なぜ、物語は全文を読まなければいけないのかというと、主人公の心情の変化が捉えにくくなってしまうからである。

 だから、麻布の国語に関しては長文ではあるが必ず

最初から最後まで全文を読む必要がある。


いきなり読み始めるな!

 試験開始と同時に本文をいきなり読み始めてはいけない。必ず、設問を先に読むこと。設問は本文に何が書いてあるかを知らせてくれる最良のヒントだからだ。ある程度のあらすじが分かってしまうことも多い。何が書いてあるか分からない文章を読み始めるより、あらかじめ、ある程度何が書いてあるのか分かって読んだほうが理解も速いし、読むスピードも速いものだ。

だから、必ず設問を先に読むこと!

 隣の生徒がどんどん先を読み進めていても気にしなくて良い。彼は内容が頭に入っていないはず。落ち着いて設問を先に読むこと!設問で聞かれる事柄も頭に入るので、その点に気を付けながら本文を読むことも出来る。良いこと尽くめだ。


時間配分

 設問を先に読むと読むスピードが速くなる。しかも物語文はもともと速く読める。


そのことを踏まえると麻布の国語の試験時間60分は、


   2分 で設問を読む。
  10分 で本文を読む。
  45分 で解答する。
   3分 で見直しをする。


というのがベストである。当然、上記の値は目安であるが、是非、過去問で時間を計って解いてみて欲しい。


読む訓練の仕方

 「家ではお母さんの前で声を出して読み、聞いてもらうこと!」と指導する先生がいるが、これには大反対である!そもそも本番の試験会場で声なんて出せない。しかも生徒にこれをやらせると、母親の目が気になり「間違えないように、つっかえないように」読もうとする。そのことに意識が行き過ぎるため、本文の内容が殆ど頭に入らない。
 

だから、家でも「黙読」するべきである。
 

 スピードを付けたいのであれば「読む」しかない。自転車に乗るためには自転車に乗らないと上手くならないのと同じで、読むスピードを付けたいのなら本を読むしかない。読んで欲しい本は後述する。


読んでいるときの注意点

 漠然と字面だけ追っていくのは論外である。いくら速く読めてもダメである。麻布の国語で一番聞かれるのは「心情変化」である。だから、登場人物の気持ち・心情を追いかけながら読む必要がある。それが分かる箇所にはラインを引くなり印をつけながら読むこと。これはやはり普段からやる必要がある。本を読むときには鉛筆を持ちながら読むこと。
 それから、分からない語句が出てきたら必ず辞書を引くこと。出来ればノートに書き出すくらいの努力はして欲しいものである。


立ち読みのススメ

 「読む」ことが苦手という生徒は、読んでいる時、字面はしっかり追えているのに内容が頭に入ってこない、といういう子が多い。つまり、文章に集中出来ないのだ。読んでいても何かしらの音に反応してしまったり、近くの漫画やゲームが気になってしまったりする。試験中、近くにゲームはないだろうが周りにはライバル達がいる。鉛筆の音はするだろうし、中には貧乏揺すりをしている生徒もいるだろう。そんな中で本文に集中しなければならないのだ。
 鍛える方法がある。本屋に行き、

立ち読みをする。

 それだけである。本屋では当然他のお客さんが周りをウロウロしているだろう。そんな中、本文に集中出来るようになるまで読む訓練をする。読む本は何でもいいが、さすがに分厚い本は時間もかかるので一番お勧めなのは国語の問題集である。問題集のなかの「物語」を丁寧に読んでみよう。読み終わった時、内容が頭に入っていればOKである。設問を解く必要はない。読んで終わり、で構わない。馬鹿げていると思うかもしれないが本当に有効である。しかも、買う必要はないのでお金もかからない。良いこと尽くめである。

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